2014年10月5日日曜日

「これが物理学だ!」ウォルター・ルーウィン著 第6講 ビッグバンはどんな音がしたのか


 この第6講は、音に関しての講義になっています。雷の経験などから、光ってから音がなるまでを数えて、何キロ先で雷が落ちたとかよく話します。ここでは雷の話はなかったのですが、空気の中を伝わる音の進む速さが、おおよそ340メートル/秒ということ。媒質によってかなり異なるらしく、水中の音の速さは空気中の4倍、鉄では15倍の速さらしいです。しかし、私は音楽の演奏に興味がなかったので、ルーウィン教授の音楽の楽器の音が大きくなる原理や音色に関して細かく文章で書かれても、正直わかりにくかったです。インターネットとかで調べたりもしました。とまあ、今回の講義も知らないことがたくさんありました。以下、簡単に要旨します。

 まず、音波には三つの量的特性があとのこと。
 1.周波数、2.波長、3.振幅

・振幅が音の大きさを決める
 たとえば、ピアノの鍵盤をやさしく叩いても、もしくは強く叩いても、同じ音色だが、音の大きさが違う。音の強弱は音波の振幅の大小です。
 なお、よく騒音など何デシベルという単位で測るのも、音の大きさを表すものですが、人間の感覚に置き換えているので、けっこう難しい式になります。(対数logの形式)
 人間が聞こえる音の範囲は20Hz~20000Hzまで、でも、年をとると高い音が聞こえなくなります。

・宇宙における音波
 宇宙は真空だから音が伝わらないと単純に考えてはいけない。
 宇宙にも、水素の原子核(プロトン)、電子、などのプラズマ状態の物質が存在する。
 プラズマとは、イオン化した気体。
 このように、物質が存在するところには圧力波が生じることができる。

・ビッグバンはどんな音がしたのか?
 ビッグバンの圧力波の波長は50万光年、宇宙は膨張しており、今では5億光年。
 この5億光年とは、平均的な銀河間の距離です。
 しかし、ビッグバンの音がネットに公開されていたが、遠くにジェット機が飛ぶような「ビュォーーン」という間抜けな音です。人間が聞こえる範囲の周波数にするために時間を進めているからでしょうが・・・。

・共鳴の不思議
 共鳴とは、すべての物体には固有振動数があり、その振動数をちょっとした刺激で増幅し、より力強く振動させる。
 固有振動数にも基本単位(最低次固有振動数)があり、あとはその倍数の高調波があるらしい。

・楽器の仕組み
 弦楽器では、弦のひもの長さ、張力、重さの三要素があるとのことで、何本もの弦を張り、同時に複数の固有振動数を出すことで、各楽器特有の音色が出る。

・音が大きくなる仕組み
 弦だけでは大きな音はならないので、弦の間にカップのような表面積を大きくする物体を繋いで、空気中に伝えることで大きく伝わる。

・倍音
 音楽の音の組み合わせ、ある音を基音として、周波数が2倍になる音(1オクターブ上)との組み合わせ。この倍音が組み合わさり、先の楽器の仕組みでも述べた、音色が出る。ピタゴラス音律とも言うらしい。なかなか、このあたりは音楽の歴史でもあります。

・ひも理論への跳躍
 ひも理論の基本概念・・・物質の基本構成要素は、振動する微小なひも、それが様々な規模の、異なる倍音の周波数で振動→各素粒子として振舞う。

・音でワイングラスを割る実験
 全ての物には固有振動数があり、共鳴させれば、より強く振動させることができ、ついにはワイングラスが割れる。
 ここで、クラドニ板の共振の話があり、金属の板の上に細かい砂のようなものをまいて、バイオリンなどを奏でると、その音色に応じて砂粒が、板の上で模様を作る。ちなみに、YOUTUBEで検索してみたら、なかなかきれいな模様ができる光景が映し出されていた。

・管楽器の音楽
 先には、楽器として弦楽器の仕組みであったが、管楽器についての説明がされていた。基本的には気柱の共鳴効果で、気柱の両端が開いているのを開管楽器、一つが閉じているものを閉管楽器という。

・1リットルのペットボトルで実験しよう
 ペットボトルの口に息を吹きかけ共鳴させる実験です。

・危険な共鳴
 共鳴(共振)によって、橋などが壊れることもある。
 タコマ・ナローズ橋の倒壊など例にありました。

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